”塗料の艶の種類と特徴”

こんにちは、ブログ担当の丹治です。
雨が多くなり、梅雨入りしそうな気配です。九州は、既に梅雨入りしてまして、関東も今月中には梅雨入りしそうですね。

そうなったら現場が遅れますので、皆様にご迷惑をかけてしまいます

嫌な季節の到来です。

さて、今回は”塗料の艶の種類と特徴”についてお話しさせて頂きます。

☆艶は5種類

塗料は光の反射率によって、艶が分かれます。

反射率が高いほど光が正反射して、目に入る光の量が多くなり輝いて見えます。

反射率が低いと光が乱反射するため、目に入る光の量が少なくなり、眩しく見えないようになります。

塗料の艶は、艶あり、7分艶、５分艶、3分艶、艶消しの5種類があり、反射率は艶ありが70%、7分艶が55〜65%、５分艶が30〜40%、３分艶が10〜20%
、艶消しが5%以下です。

艶を消す場合は、艶あり塗料に艶消し剤を混ぜることで、耐久性が低くなります。

又、艶がないほど汚れが付きやすくなります。

＊艶あり

最も艶があり、ピカピカと太陽の光が反射して光沢のある仕上がりになります。

艶消し剤を使用してないので、塗料の耐久性や耐候性を100%発揮できます。

艶自体は3年程度で低下しますが、耐久性や耐候性は変わりません。

＊７分艶

７分艶は、艶ありよりも少し艶を落とした仕上がりですが、光沢があります。

艶消し剤による耐久性の低下が少ないので、光沢が出過ぎず、汚れにくさや耐久性が欲しいと行った場合にお勧めです。

＊５分艶

５分艶は半艶とも呼ばれ、光沢が少なく艶が目立ちません。

油性の半艶塗料は、艶消し材を使用してないタイプがあるので、耐久性が低くなっていないので、お勧めです。

＊３分艶

３分艶は、艶がかなり抑えられているので、品のある高級感を出すことができます。

但し、艶あり塗料に艶消し剤を大量に使用した塗料が主流なので、耐久性が低くなります。

＊艶消し

艶消しは殆ど艶がなく、落ち着いた雰囲気になるので、和風の住宅によく合います。

艶あり塗料よりも耐久性が低く、汚れやすい特徴があります。

☆よく使われている艶の種類

約75%の方が艶ありを選んでいます。

外壁塗装は、美観の目的もありますが、建物保護を目的とした1次防水の役割が大きいので、耐久性が高い艶ありを選ぶ傾向があります。

また艶ありは、3年程度で艶消しと同等の艶になり、落ち着いた雰囲気になるのも、選ばれる理由１つです。

塗装直後から艶消しの高級感を出したい場合でも、艶が少しある５分艶や７分艶がお勧めです。

☆それぞれのメリット、デメリット

＊艶ありのメリット

耐久性が高いです。

艶消し剤を使用してないので、塗料の耐久性が劣化して製造機される事がありません。

また、艶がある為劣化の原因となる埃やカビ、藻などが付着しにくいのです。

＊艶ありのデメリット

艶が3年程度で消える点と上品さがない点です。

艶は3年程度で消えるので、埃やカビ、藻に強いといった特徴もなくなります。

また、壁面によって陽が当たる時間に差ができるので、艶のムラが出て美観を損ねる場合があります。

又、個人の主観ではありますが、艶があるとピカピカし過ぎるので、上品さに欠けて眩しく目立つと言われています。

＊艶消しのメリット

落ち着いた高級感が出る点です。

周囲の美観に良く馴染み、和風の建物に良く合います。

＊艶消しのデメリット

艶ありと比べて耐久性が劣ります。

但し、最初から艶消しとして製造されている塗料は、艶ありと耐久性が変わりません。

塗膜の表面に小さな凹凸を作って、光を乱反射させて艶を消すので、ザラザラとした表面になって汚れやすいです。

また、艶消し塗料には油性は無く、全て水性塗料になります。

☆塗装する時の注意点

＊艶の有無は塗料によって違う

艶消しは、艶ありに艶消し剤を入れて作り、塗料毎に艶消し剤を混ぜられる上限が変わります。

その為、塗料によってどこまで艶を消せるかが変わります。

＊艶の言い方の違い

一般的に３分艶と言う表現は、３分の艶があることを指します。

但し、業者によっては、３分だけ艶を消したと解釈する場合があるので、注意が必要です。

解釈の違いがあると、３分艶を指定した筈が、七分艶の指定になります。

＊仕上がりがイメージと違う

色見本や試し塗りなどの小さい面積を塗装した場合よりも、建物全体を塗装した場合の方が、太陽の光をよく反射するので、艶が出て眩しいと感じます。

艶を決める場合は、建物全体に塗装した場合により艶が出て、眩しく感じることを考慮する必要があります。

☆まとめ

”艶あり”と”艶消し”は、それぞれメリットとデメリットがありますが、8割程度の方が艶ありを選んでいます。

理由として、外壁塗装の最も重要な目的である建物の保護に優れている点と、3年程度で光沢が消えて、艶が落ち着くという点があげられます。

和風住宅などで艶を抑えたい場合は、艶消しのデメリットをよく理解して選択する必要があります。

少し長くなりましたが、この様な事を理解した上で、艶を決めて下さい。

それでは、来週またお会いしましょう♪